関西インディミュージック研究会

関西でインディミュージックについての理解を深めることを目的としたリスナー中心の集まりです https://twitter.com/INDIE_BE

NYP Favorite Music【Part 1】

「NYP Favorite Music」の企画の意図について - 関西インディミュージック研究会

今回は、NYP(Name Your Price)のFavorite Music をさまざまな方々に伺いました!

 

皆様による秀逸なレビューと共にお楽しみください…!

NYPは性質上、0円での購入も可能ですが、聴いて良いと思っていただけたものについては皆様方で実際に Price を付けてくだされば幸いです)

 

■黒砂糖さん 黒砂糖 (@kikakakakiko) | Twitter

Waltus "Submerge"

発表されているのは1曲、情報はシドニー出身の三人組であることのみ。そんな機械的にラベリングされて並べられた記号に恣意的な物語をつける。その物語は答え合わせを必要としない。ただ、そこに在ることだけが明らかで、各々が物語を添えてゆけば良いのだと思う。

 

■新田晋平さん(ミュージック・マガジン (@summerbreeze_1) | Twitter

IRONING MUSIC "Ironing Music" 

ブリスベンのバンドが85年に残した唯一の作品の再発。一周まわっていまの時代に妙に馴染む内容もさることながら、彼らのフェイスブックに寄せられた「これ当時あそこのレコ屋で買ったよ!」という地元民からのコメントが最高。ネット上で展開されたローカルなやりとりに、つい頬が緩んでしまった。

 

あびるねさん あびるね (@abirune) | Twitter

S.MAHARBA "Most Forgotten"

イギリスのRoss AbrahamsによるS.Maharba。2006-2014年の間のデモや過去の作品等が20曲も収められていて、この作家を知るには嬉しい作品集。ヒップホップからアンビエントまで多彩な音。メランコリックでどこか懐かしさもあってそれに美しい。

 

■天野龍太郎さん shit_pie (@shit_pie) | Twitter

仮想夢プラザ "仮想夢プラザ"

ヴェイパーウェイヴ――OPNが最新作で何度目かの落とし前をつけた一方で、ゾンビのようにオンライン・アンダーグラウンドを徘徊、増殖を続けている。ここにはその屍肉のごとき31分のトラックが31曲。きっとこの音楽に耳を傾けているのは、電脳都市を彷徨うゴーストだけだろう。

 

■H.Takahashiさん H. Takahashi | Free Listening on SoundCloud
Les Halles / Magnetophonique "Split II" (Carpi Records) ちょっと前のリリースなのですが…。バカンスにでも行ったような気分にさせてくれる好アンビエント作品です。この作品の購入を期にカセット収集が加速化したように思います。作曲活動を始めるきっかけでもあり思い入れのある作品です。

 

■デンシノオトさん  デンシ/オト (@postit_Foundmix) | Twitter

YlangYlang "No Exist (Feel Special)"

フランスの〈Carpi Records〉は、これまでもMonteやDemonstration Synthesisなどユニークな電子音楽を多数リリースしてきたが、このYlangYlang『No Exist (Feel Special)』も独自の音世界を展開している。夢のような淡い音色。カタカタとプリミティブなリズム。センスあるサンプリングループ。彼女自身のシルキーなボイズ/ボーカル。まるで都市の民族音楽だ。

 

荻原 梓さん 荻原 梓 (@az_ogi) | Twitter

Mohave Triangles "Eternal Light of the Desert Plateaus c32"

ネットの良いところは多様な価値観を生む土壌となれるところだ。詳細不明の作者であっても共感はできるし、どんなに辺境の音でも理解者を得られる。『Eternal Light of the Desert Plateaus』の美意識は明らかに商業音楽のそれとは違う。しかし、この作品には圧倒的な崇高さと美しさがあると私は思う。Robert Thompsonによる2011年作。サイケデリック・ドローンの大傑作。

 

■石野さん 石野 (@yuyaishino) | Twitter blog : wee-jay

SLUG "Nuit et Brouillard" 東京の漆黒ドゥームノイズバンドの2015年のライブ音源。何かが溶け出してるようなアンビエントな序盤から突如ノイズが膨張し視界がぼやけ咽喉がカラカラに。気を抜くと意識があちら側に持っていかれそうになります。去年出たカセットは車の中でずっと聴いて何度も事故りそうになりました。

 

■Cemeteryさん Cemetery (@kotakckc) | Twitter

Cemetery (JPN) | Free Listening on SoundCloud

Ben Zimmerman "Song Trio #1"

90年代からひっそりと活動している電子音楽家のBen Zimmermanの2015年の作品。今をときめくSoftwareからアーカイブ集が出版されたのもあって昨年、色んな方面から名前を聞きました。Exo Tapesから出したHeartbreak EPではファンク寄りのディスコ・ポップやったりしてましたが、今作はピアノ主体のスローなアンビエント。バッハのフーガの技法から影響を受けたと本人が言っている通り、クラシカルで良い。

 

■なかよしレコードさん なかよしレコード (@nakayoshirecord) | Twitter

Yuto Ohashi "Metropassage"

ネットの片隅で、どこかの街で、一人の部屋で、誰かが今日も音楽を作っている。誰にも聴かれなかった音楽はどこにいくんだろうか。ohashiさんの音を聴くといつもそういうことを思う。